2015年6月28日日曜日

第39回現代俳句講座・・・

                                 
                                     柿本多映氏↑

昨日は、第39回現代俳句講座が、東京都中小企業会館に於いて開催された。
講演者は柿本多映と愚生。
テーマは柿本多映は「橋閒石俳句の周辺」、愚生は「高屋窓秋のこと」。87歳になる柿本多映とは、久しぶりの再会だったが、すこぶる元気で、美貌衰えずである。ただご本人は、長時間お座りになったままは、少し大変なのでということで、講演の順番は、本来の順番からすると異例だが、急遽、愚生が最後を務めることになった。
愚生の心積りでは、最初に話をして、あとは気軽に柿本多映の話を聞こうと思っていたが、その思惑ははずれ、かつ昼食を食べていなかったので、空腹を覚え、目の前に座っていた北川美美に干し葡萄ならあるといわれ、有難く頂戴をして、お行儀は悪かったが、その甘味で、気合いを満たして壇上に上がれたのだった・・・。
会場には、現代俳句協会員ばかりでなく、柿本多映についての評論を書き、後にその書籍の上梓の話もあるという角谷昌子、また仁平勝、鴇田智哉、「俳句四季」の西井洋子などの顔ぶれもみえた。突然だったが、愚生の若き日の友人(俳人ではないが)も聞きにくれていた(数年ぶりの再会)。
愚生の話はともかく、サプライズとして、高屋窓秋が不治の病の折笠美秋への見舞のメッセージが録音されたテープを福田葉子に提供してもらって、高屋窓秋の生の声を聞いてもらったことと、愚生が作らせてもらった高屋窓秋の最後の句集『花の悲歌』の原稿の初校から本になった際の決定稿作品の改稿部分49箇所を資料として提供した。例えば、●が原句、○が改稿部分の句。
高屋窓秋の句作の秘密を垣間見る思いだ。


    ●命絶ち倒れし木の香知れず           窓秋
    〇命絶ち倒れし木の香知れず

    ●粉雪や小さなに小止みなく
    ○粉雪や小さなに小止みなく

         ●砲弾に罪憂き十万億土かな
    ○砲弾に罪なき十万億土かな


   
   

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